働き方改革の目玉としてテレワークへの関心が高まっている。自宅や外出先でオフィスと同じように仕事ができるテレワークの導入は、時間や場所の制約からの解放を意味し、働き方の選択の幅が広がることは、働き方の多様性につながると期待されている。そこではどんな要件が求められているのだろうか。

意外と悩ましいデバイスの選択

 テレワークとは「情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと」と言われているが、ここで言うICTとは、インターネットとつながる通信環境、仕事を処理するためのアプリケーション、そしてPCやスマートフォンなどのデバイスのことだ。これらのICTがあればオフィスと同じように仕事ができる環境が整っていることになる。

 今では通信環境は充実しつつある。自宅ではほとんどの人がインターネット接続環境を整えているだろうし、外出先でもWi-Fiルータやスマートフォンのテザリング機能でインターネットを利用できる。

 社内のシステムについてもネットワーク対応が進み、社外からアクセスできる環境は整いつつある。何よりもクラウドの普及がインターネットで仕事ができる環境を整えるのに貢献している。クラウドサービスであれば、社内も社外も全く同じ環境で仕事ができる。

 しかし、デバイスはまだまだ検討する余地がある。というのもデバイス自体に多くの種類があり、一長一短がある。デスクトップPCを外に持ち歩く人はいないだろうが、ノートPCとタブレットのどちらを選択するのかは、悩ましいところだ。